糖尿病の看護のポイント

糖尿病の自己管理支援

食事療法

 

?適正な一日のエネルギー量と糖質?たんぱく質?脂質量を指導します。

 

?食品交換表に基づいたエネルギー量の算出方法と単位計算を指導します。

 

?今までの食事の評価と減らすべき食品と増やすべき食品の選択について指導します。

 

?食事時間と食事回数について指導します。

 

?外食のとり方について指導します。

 

?間食?アルコールのとり方について指導します。

 

このような内容の学習支援や行動の支援をします。

 

運動療法

 

?運動が禁忌でないかどうかを確認します。

 

?薬物療法を行っている場合は、低血糖対策について指導します。

 

?有酸素運動の効果の理解(抵抗性改善)するよう指導します。

 

?運動の量と強度については、指示内容の実施を支援します。

 

?運動の量と強度について、指示内容がなければ、
患者さんのペースでのウォーキングからはじめ、
次第に量や強度を上げていきます。

 

?運動の実施時間は、食後20~30分後から奨めます。

 

?運動の実施時間は、ライフスタイルに合わせ、
無理なく続けられる時間帯を探します。

 

薬物療法

 

?内服薬治療

 

 内服薬治療では、内服薬の確認をし、
 血糖値推移と薬との関連性をアセスメントし、
 解釈を指導に活かします。

 

?インスリン自己注射指導

 

 ① インスリンの保存方法について指導します。

 

 ② インスリンんの注射方法
   指示量を皮下注射によって確実に投与します。

 

 ③ インスリンの投与時間について指導します。

 

   インスリンの作用時間によって、
   超速効型インスリンは食直前、
   速攻型インスリンは食事の30分前などというように、
   投与のタイミングが異なります。

 

   部位を変えながら投与します。

 

 ④ インスリンの注射部位について指導します。

 

   インスリンの注射部位は、上腕外側部、腹壁、臀部、大腿部が適します。

 

   同じ部位に注射を続けると、脂肪組織が萎縮したり、
   硬結をきたすことがあるので、部位を変えながら投与します。

 

 ⑤ 低血糖予防について指導します。

 

   インスリンの作用発現時間や最大効果発現時間に基づき、
   低血糖の発現時間を予測します。

 

   インスリン療法を始めたばかりのときは、
   自分でも低血糖に気づかなかったり、
   適度に心配することがあるので注意が必要です。

 

 ⑥ シックデイ(インスリン治療中に風邪などの体調を崩したとき)の説明をします。

 

   インスリン自己注射は、患者さんの状況に合わせて、
   はじめは看護師と一緒に確認しながら行います。

 

   獲得情報にあわせて、徐々に患者さんが一人で実施できるように  
   サポートしていきます。

 

   自己血糖測定による血糖値の推移と治療(インスリン量)との関連性を見ながら、
   生活を振り返るなど、解釈を指導に活かしていきます。

 

フットケア

 

?足を清潔に保ち、乾燥には保湿剤を使用します。

 

?爪の切り方や、足のサイズと形にあった靴の選び方、
 靴下を着用する習慣の重要性などを教育し、指導します。

 

?白癬や巻爪がある場合も、対処方法を教えます。

 

?日ごろから足を観察し、傷がある場合は早期に発見してケアし、
 足潰瘍などのリスクを軽減することが必要です。

 

心理的支援?家族支援

 

長期にわたる糖尿病療法、自己管理の継続は、
患者さんにとって困難なことで、負担感や挫折を感じることも多いです。

 

患者さんの話を傾聴すること、共感の姿勢でじっくりと聞くことが大切で、
ありのまま受け入れようと努めることが大切です。

 

家族の病気や治療に対する理解をサポートしたり、
家族の話もよく聴き、心理的にも支えることが重要です。

 

自己効力向上を目指した看護

 

自己管理継続には、自己効力感を高めるアプローチが効果的です。

 

成功体験を増やし、同病者のモデリング効果を活かしたり、
できたことをきちんと評価し、称賛するなどのかかわり方が重要です。

 

インスリン製剤の種類

 

超速効型:追加分泌を代替

 

 作用発現時間 → 10~20分
 最大作用時間 → 30分~3時間
 持続時間 → 3~5時間

 

速効型:追加分泌を代替

 

 作用発現時間 → 30分~1時間
 最大作用時間 → 1~3時間
 持続時間 → 5~8時間

 

混合型:基礎?追加分泌を代替

 

 作用発現時間 → 10分~1時間
 最大作用時間 → 30分~12時間
 持続時間 → 18~24時間

 

中間型:基礎分泌を代替

 

 作用発現時間 → 30分~3時間
 最大作用時間 → 2~12時間
 持続時間 → 18~24時間

 

特効型:不足している基礎分泌を補充

 

 作用発現時間 → 1~2時間
 最大作用時間 → 3~14時間(ピークなし)
 持続時間 → 約24時間

 

* 体内でのインスリン分泌動態は、24時間分泌されている基礎分泌と
 食事のたびに分泌される追加分泌の2層からなります。