糖尿病の看護のポイント

糖尿病の看護

糖尿病の看護をする場合は、
包括的で詳細な情報収集をすることが大切です。

 

糖尿病の管理には、患者さんに関することのみならず、
患者さんの日常に存在するさまざまな情報が複雑に関与します。

 

収集したあらゆる患者情報をアセスメントして、
自己管理支援に活用していくことが大切です。

 

アセスメント項目

 

(1) 糖尿病症状とその経過

 

?いつごろから、どのような症状に気づいたのか。
?現在の状態はどうか。
?口渇、飲水量の変化はあったか。
?尿の回数や量の変化はあったか。
?倦怠感の程度はどのくらいか。
?体重の変化。
?感染症や傷はないかどうか。

 

(2) 背景?環境

 

?年齢
?家族構成
?家族の健康関係性
?どのような仕事に就いているか
?経済状況
?糖尿病の家族歴
?既往歴
?趣味
?価値観?人生観

 

(3) 糖尿病の治療歴

 

?糖尿病と診断されてからの治療内容と継続状況
?療養生活の経過
?治療中断歴の有無と理由

 

(4) 日常生活習慣

 

?朝?昼?夕食の食事時間と内容、間食の時間と内容など、
食習慣や嗜好について。
?飲酒習慣はあるか。
?喫煙習慣について。
?一日の平均歩数、身体活動や運動の時間の内容、
通勤や通学の手段など運動習慣について。
?どのようなことに、どのようなストレスをどのくらい感じるか。
?ストレスの対処方法。

 

(5) 血糖管理

 

?血糖値(空腹時、食事2時間値、随時)の経過
?血糖日内変動
?HBa1c、GAの推移
?インスリン分泌能
?インスリン治療内容

 

 低血糖はないかどうか。
 高血糖はないかどうか。
 低血糖の知識はどの程度あるか。
 低血糖の対処法はどのようにしているか。
 自己血糖測定の実施、モニタリング、値の解釈ができているかどうか。
 糖尿病管理ノートの記入をきちんとしているか。

 

(6) 全身状態

 

?バイタルサイン(特に血圧)
?身長、体重、BMI、肥満度
?栄養状態、コレステロール値など
?ADL、IADL
?セルフケアの状況について

 

(7) 糖尿病についての知識と受け止め方

 

?糖尿病の診断に伴う戸惑いや不安があるかどうか。
?糖尿病や合併症についての知識の程度について。
?糖尿病教室の経験はあるかどうか。
?糖尿病をどんな病気ととらえているか。

 

(8) 合併症の自覚症状とその経過

 

?いつごろからどのように気づいたのか。
?現在の状態はどうか。
?視力の低下やかすみはないかどうか。
?浮腫はないかどうか。
?足の痺れや違和感がないかどうか。
?靴下着用や履物はどうか。

 

(9) 合併症の有無

 

?網膜症: 眼底検査
?腎症: 尿タンパク、尿中アルブミン、GFRなど
?抹消神経障害: 振動覚検査、アキレス腱反対、神経伝導速達など
?心筋梗塞?狭心症: 心エコー、負荷心電図
?脳血管障害: 頸動脈エコー
?閉塞性動脈硬化症: 足背動脈と後脛骨動脈の触知、皮膚温低下の有無、ABI
?足潰瘍: 白癬、胼胝、鶏眼、傷などがないどうか。

 

(10) サポート環境

 

?家族は治療に協力的かどうか。
?サポート体制は整っているかどうか。
?家族の病気の理解や受け止め方はどうか。
?家族以外の協力者はいるかどうか。
?支えになる同病者はいるかどうか。
?療養できる環境かどうか(職場環境や給与面など)

 

(11) 自己管理について

 

?自己管理の必要性を感じているかどうか。
?自己管理方法を知っているかどうか。
?自己管理スキルを獲得できているかどうか。
?自己管理に伴う思い、負担感や疲労感がないかどうか。
?実行しにくい状況がないかどうか。
?学習能力や意欲などはどうか。
?自己効力の程度はどうか。
?指示内容をどの程度実行できているかどうか。
?食事療法、運動療法、薬物療法、フットケアなどで、
うまくできていること、困難なこと、
工夫していることはあるかどうか。
?目標設定、スモールステップで課題解決をめざせているかどうか。
?自己管理の達成度と血糖値との関連性について考えられているかどうか。