糖尿病の看護のポイント

糖尿病の治療

糖尿病の治療には、食事療法、運動療法、薬物療法があります。

 

患者さんの病態に応じて、これらの治療を組み合わせていきます。

 

食事療法

 

食事療法の基本は、栄養バランスの良い規則的な食習慣を身につけることです。
各々の適正エネルギーを算出し、その量を守った食事量にしていきます。

 

適正エネルギーは、食品交換表を使用するのが一般的です。

 

成人のエネルギー摂取量は、「標準体重×身体活動量」で求めます。

 

?標準体重(kg)= 身長(m)×身長(m)×22

 

?身体活動量の目安

 

 軽労作(デスクワークが多い職業など): 25~30kcal/kg標準体重
 普通の労作(立ち仕事が多い職業など): 30~35kcal/kg標準体重
 重い労作(力仕事が多い職業など): 35~kcal/kg標準体重

 

?一般的には、指示エネルギー量の50~60%を炭水化物から摂取し、
さらに食物繊維が豊富な食物を選択することが理想的です。

 

たんぱく質は、標準体重1kgあたり、
成人の場合は1.0~1.2g(一日約50~80g)とし、
残りは脂質でとるようにします。

 

運動療法

 

運動療法は、食後の高血糖を抑える効果、
継続することによるインスリン感受性を高める効果などが期待できます。

 

ウォーキングやジョギング、水泳などの
全身運動として有酸素運動を取り入れ、
負荷をかけて筋肉量を上げる
レジスタンス運動も組み合わせながら行うようにします。

 

運動は、理想としては毎日行いたいですが、
少なくとも1週間に3日以上の頻度で実施してもらうようにします。

 

歩行運動では1回あたり15~30分、1日2回、1日で1万歩ほど歩くようにします。
このくらいの運動をすると、160~240kcalくらいの消費エネルギーになります。

 

糖尿病の症状や状態によって、
運動が禁忌の患者さんもいます。
注意しましょう。

 

薬物療法

 

糖尿病の薬物療法には、経口薬療法(経口血糖降下薬)と、
注射薬療法(インスリン療法)があります。

 

経口血糖降下薬は、作用によって3つに分類されます。
その3つとは、インスリン抵抗性改善系、インスリン分泌促進系、
食後高血糖改善系です。
2型糖尿病の病態によって選択されます。

 

インスリン製剤には、超速効型、速効型、中間型、混合型、持効型など、
作用時間によって種類があり、
患者さんの病態や血糖パターンによって種類と組み合わせ、
量(単位数)を決めていきます。

 

インスリン療法の代表的なものとしては、
毎食後、超速効型インスリン(3回)、
寝る前に持効型インスリン(1回)の計4回/日を注射する強化療法があります。

 

これによって追加分泌と基礎分泌を補うことができ、
正常なインスリン分泌動態に近づけることができます。

 

インスリン療法やインスリン分泌促進系の
経口血糖下降薬を使用している場合、
低血糖症状出現に注意します。

 

血糖コントロール指標では、HbA1c値を重視します。

 

合併症予防のためには、HbA1c7.0未満が目標値となります。