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| 最終更新日 8月28日 | |||||||||||||||||||||||
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これに対し、漢方医学は生薬を複合して用いることを伝統的に守り続けています。それには次のような理由があります。複合剤である漢方処方は、単一成分を純化しただけの医療薬と比べ、成分数が段違いに多く、薬効成分以外のものも含まれています。その薬理作用は複雑多彩です。しかも、2000年以上の歴史をもつ漢方は、長い年月の間に無数の処方を試み、無益で有害なものを淘汰する作業を繰り返してきました。その結果、優れた処方だけが残り、今日に継承されているのです。
中薬は、比較的穏やかな作用で新陳代謝を活性化したり精を養うもので、大量に摂取しない限り、副作用の心配はありません。当帰、柴胡、かっこんとう、麻黄、芍薬、黄苓、防巳などがその例です。 下薬は、作用は強いものの、しばしば副作用を伴うものです。摂取量や摂取期間に注意が必要で、医薬品に似た性質を持っています。大黄、黄柏、附子、半夏、桔梗などがその例です。
○湯剤は●●湯のように、末尾に湯がつくものは煎じ薬です。●●飲、●●方がつくものも同様です。煎じ薬だけで全体の約7割を占めます。煎じ薬は、配合された複合剤を湯に煎じて服用します。吸収がよいため効果は高いのですが、服用までに少し手間が掛かるのが短所です。○散剤は●●散と呼ばれるもので、生薬を挽いて粉末にしたものです。○丸剤は●●丸と呼ばれるもので、生薬を粉末にしたあと、ハチミツなどで丸めて固めたものです。○膏剤は複合生薬をゴマ油やミツロウなどで溶いた塗り薬で、紫雲膏があります。○エキス製剤は煎じ薬(湯剤)をフリーズドライ(凍結乾燥)加工したものです。細粒、顆粒、錠剤、丸薬、カプセル剤などにしてあるため、すぐ服用できる利点があり、保存や形態が現減りです。 丸剤や散剤などは便利なものですが、成分量にバラツキができるため、計画的な服薬にはなじみにくい面があります。そこで、病院などで漢方を処方する場合は、処方の規格や品質が一定したエキス剤(漢方エキス製剤)が使われるようになっています。しかし、薬の内容によっては煎じて飲むことを求められることもあります。 煎じ薬は、服用のために時間を掛けて煎じなければなりませんが、生薬の配合を工夫することで、ひとりひとりの体質や症状に合わせた処方が可能です。漢方の特徴であるオーダーメイド医療を提供できる点で最も優れている剤型といえます。煎じ薬は、漢方専門医に処方してもらい、漢方専門薬局で購入することができます。 エキス製剤は、製造過程で生薬の成分に多少の変化が生じるため、薬効が弱められる可能性がありますが、煎じ薬とほとんど差がありません。何よりも、すぐに服用でき、錠剤や細粒状となって密封されているため、携行や保存に便利などのメリットがあります。ただ、元の生薬の品質が確認できないとか、湿気を帯びやすいという短所はあります。
漢方薬と民間薬との違いは、漢方薬が生薬の複合調剤によって多様な病態・症状に用いられるのに対し、民間薬は一つの生薬でできています。また、民間薬は一病一薬、つまりセンブリは健胃に、ゲンノショウコは下痢止めにと決められており、どのくらいの量をどう服用すれば良いかが曖昧で、地域差もみられます。つまり、用量や適応、効果について統一した理論や見解がありません。 これに対して漢方は、患者さんの症状や体質、体格、体力などを良く見極め、証に合う処方を独自に整備・蓄積してきたのです。そのため、証に合致すれば素晴らしい効果を発揮し、主症状以外の症状も解消してしまうことが少なくありません。また、用法や適応、効果についても、ある程度統一した見解が存在します。 |
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